西川農藝の投稿一覧

コメント(1)
コメント(0)
先日、油の品質検査の様子を投稿したので、はと麦やごまパウダーのような穀物粉末の品質検査についてご紹介します。お客様に安心して安全な食品をお召し上がりいただくための大事な検査です。

油の酸価や過酸化物価については信頼性の高い簡易な検査キットが存在しているのですが、穀物粉末の微生物検査には簡易な検査キットがないので外部の検査機関に依頼しています。(油も脂肪酸組成、重金属、ヒ素の検査などは外部機関に依頼しています。)

穀物粉末で食中毒というのはあまり聞きませんし、法的にも特に基準はありません。とはいえ、食中毒のリスクがないわけではないですし、微生物が付着していれば食品の風味の低下などに繋がる可能性もあります。

加えて、はと麦やごまパウダーは加熱することなくヨーグルトなどにかけてお召し上がりになられる方が多いのでやはり安心して安全な食品をお召し上がりいただきたいので製造ロットごとに検査しています。

画像は昨日郵送されてきた最新のはと麦2商品の検査結果です。
一般生菌数300未満!
全く問題ないですね!!

ご参考までに類似するきな粉のような穀物粉末の生協などの基準は「一般生菌数」で1gのきな粉に対して10の6乗未満(100万未満)だったりします。全てが食中毒リスクのある菌ではないですし、人間の胃の中で強力な胃酸で浄化されてしまうので100万の微生物がいても問題ないようです。

しかし、たった1gの穀物粉末に100万もの菌がいる可能性があることがある意味驚きではないでしょうか。。。?
コメント(0)
今日は朝雨が降っていたので外での農作業はあきらめてえごまを搾りました。
晴れの日は畑に出て、雨の日は油を搾ったり粉を挽いたりと晴耕雨”読”ならぬ晴耕雨”搾・挽”の日々です。

今日はえごまを搾りましたが、えごまというと熱に弱く酸化すると生臭くなってしまうので夏季は季節は本当に神経を使います。まずは原料となるえごまは低温穀物貯蔵庫で保管することで酸化を防いでいます。

画像は圧搾搾油後の風味と酸化のチェックの様子です。
酸化具合は酸価とか過酸化物価という2つの指標でチェック。
結果は全く問題ありません!簡易な検査キットですので正確な数値は出ませんが0.5未満!

酸価0.5未満と言われてもそれが良いのか悪いのか分かりませんよね?
オリーブオイルの世界的基準に酸度という指標があり、エキストラ・ヴァージン・オリーブオイルを名乗れるのは0.8%未満。
酸価と酸度は異なる指標ですが簡単に換算できます。 酸度を酸価に直すには%を取り除いて2倍すれば良いです。つまり、エキストラ・ヴァージン・オリーブオイルの基準である酸度0.8%は酸価にすると1.6になります。
オリーブオイルで酸度0.2%(酸価0.4)くらいだと誇らしげにラベルに酸度0.2%と表示されたりしています。今度、オリーブオイルのラベルを見てみてください。

さて、今日(というか今季)搾ったえごま油は酸価0.5未満でオリーブオイルなら自慢気に
ラベルに表示されているレベルです。しかし、西川農藝はとても謙虚なのでその様のことはしません(笑)! むしろ、たとえ僅かでも酸化していることを反省しています。

しかも、オリーブオイルの場合、酸化しにくいオレイン酸が成分の7割以上、対してえごま油は酸化しやすいα-リノレン酸が成分の7割を占めています。成分が違うので同じ土俵で比較すること自体が不利。ボクシングで言えばヘビー級とフェザー級の戦いみたいなものです。だから同じ数値でも重みと価値が全く違います。

ここまで酸化することなく守り抜いたえごま油は瓶詰後は冷蔵庫で保管し、配送は冷蔵便手配でお届けすることで良い状態でお客様にお届けします。

もう一つの指標である過酸化物価も全く問題ないですね!
風味も酸化していないので生臭さはなく円やかで美味しいです!

ふと思うのは、昔はえごま油って夏場はどうだったんだろう?ということ。圧搾前の原料となるえごまを低温で保存する技術もないだろうし、圧搾後のえごま油をやはり低温で保管する技術もなかっただろうし。氷室で寝かせるなんてことまではしないだろうし。夏のえごま油は凄い悪臭を放っていたのではないかと想像されます。現代の技術に感謝ですね!
コメント(0)
コメント(0)

この投稿をした生産者

鳥取県 倉吉市

西川農藝