兵庫県 丹波篠山市
田中正一商店
40代半ばで脱サラ・Uターンで丹波篠山(たんばささやま)に戻り、祖父の代からてがけている山の芋(つくね芋)を中心に作っています。特産品である山の芋も栽培面積がピーク時の50年前に比べると8分の1に(20年前と比べても4分の1に)減少していて存続が危ぶまれる状況を盛り返していけるように活動しています。
生産者のこだわり

丹波篠山の山の芋の灯を消さない
「霧芋」という別名もある丹波篠山での山の芋(霧が出る気候が育てるとか霧が出る頃に収穫するとかいわれは諸説あります)。この地の気候や土壌と相性が良かったのか、栽培は江戸時代から続いていて、ピーク時にはナガイモを除く日本のヤマノイモ類の半分ほどが丹波篠山で栽培されていました。しかし現在はその頃(50年ほど前)の8分の1ほどに減ってしまいました。そんな歴史のある作物の栽培が無くなってしまわないよう、まずは地域での生産量増加に貢献することを第一目標にしています。
手間暇と愛情をかけて育てる山の芋
桜の頃に植えて、紅葉の時期に収穫する山の芋。その長い栽培期間の間もずっと管理作業が続きます。特にツルの生育が盛んな夏の暑い時期に行う、ツルの誘引(ツル直し)と除草が、作業としては地味ですが、かなりの時間を要します。今のところ省力化の方策ができておらず、昔ながらの手作業となっています。これが栽培拡大の阻害要因の一つになっているのですが、逆にとらえると日々生育状況を間近で見ることができるので、生育状況の変化への対応が早くなる利点でもあります。
農薬や化学肥料も使っています
こだわりというにはおかしな内容かもしれませんね。できるだけ農薬や化学肥料は使わないようにしたいのですが、まだできていません。病気や虫にやられないような植物体を作るべく肥料の内容などを試行錯誤はしていますが、うまくいかずに症状が出始めると有機資材では対処しきれなくて農薬(殺菌剤や殺虫剤)を使っています。一部だけなら放っておくこともできますが、下手をすると写真のように壊滅してしまうので売れるものを作るためにそうしています。力不足の現状ですが、このこだわり内容を削除できるように努力は続けます!