天然山菜の長い長い入門編のお話
2020/04/11
我が家の主力は庄内柿ですが、天然物の山菜も30品種ほど採取しています。完全な天然物、露地植えで天然物と同じような環境で育てているものもあります。
ハウスなどでの促成山菜はやっていません。
天然物の山菜は収穫とは言わず、採取と言います。それは縄文時代の頃からの狩猟や採取で暮らしていた頃からの感覚に近く、収穫というのは弥生時代以降の農耕文化が近いと思います。(自論)
自然の恵みをいただく天然物の山菜は収量のコントロールが非常に難しいこともあり、野菜などより割高です。味は促成栽培の山菜より苦味が強いことが多く、苦味の元のアクに慣れていない方はお腹をくだす人もいます。
今年はコロナの影に隠れていますが、100年に1度(新しい病原性ウイルスは被害の程度に差があるものの10年に1度)と言われるような異常な暖冬で、例年は2、3m当たり前の積雪の我が家ですら最大で50cmも積もりませんでした。97歳の祖母ですらこんな小雪は初めてだという程です。その影響はふきのとう、こごめで早くも大不作となっています。
今の所、露地栽培の行者にんにくは順調なので単品での注文がありがたいですが、他にもニワトコ、野カンゾウ、野アサツキ、カタクリ、ヨモギあたりが大丈夫です。
来週位から木の芽類がたらの芽から山葡萄の新芽、あけびの新芽、胡桃の新芽など珍しいのもあります。
数種類のセット販売の場合は内容お任せで2000円、3000円位で日にち指定なしであればありがたいです。
オススメの行者にんにくですが、古くは北海道のアイヌネギが東北で作られるようになった時に山伏文化が多い地域でもあり、行者にんにくと名付けられましたが、山伏、行者はニンニクなど栄養価の高すぎるものは肉と同じく修行中は食べませんが(笑)
ニラとニンニクのいいとこ取りな使い方ができますので、同じような料理は何でも大丈夫です。
ペペロンチーノに使う時は根元をまずニンニクのように火を通し、最後の仕上げの時に葉の所を使います。ぎょうざや鍋物などにニラの様にも使えます。
行者にんにくの醤油漬けや、くるみ和え、白和え、天ぷら、炒め物、キムチに入れたりと韓国料理や、イタリアンにも使えます。山菜の多くは韓国料理、イタリアンに合うんですよ。
しかし、行者にんにくは成長が非常に遅く、収穫サイズまで約7年かかります。その分、栄養価が高いことでも知られています。カタクリは採取に7年、群生するまで100年かかりますし、山菜の多くは1年で育つものはありません。
さらに山菜は標高1000m位だと雑草に負けず育ちますが採取地まで片道2、3時間歩く必要があります。我が家のような標高100m位だと採取地は近いですが、雑草との戦いです。
その手間はきれいに耕された畑とはまったく違います。
また天然物の山菜は耕すという概念がないので、不耕起栽培が当たり前です。農薬も天然物には絶対使いません。肥料は管理する人によっては鶏糞や化学肥料を使い収量を増やす方もいます、それも収益性の為なので一概に否定はできません。我が家では肥料は一切使いません。
食べチョクでは、自然栽培や農薬節約栽培、農薬化学肥料不使用などの項目がありますが、そもそも天然山菜の最低基準がMAXの自然栽培の所にあります。しかし採取地が非常に点在していたり、傾斜が急過ぎたり、住所が特定できない、そもそも農地登録が無いなどで、有機JASなどの認証を取得する場合はほぼありません。
意図的に自然栽培してる訳では無いので、そういう表記には違和感を感じます。
なかなか天然物の山菜というのが難しいのが少しは感じていただけましたでしょうか?
その代わり採取する為に山に入るのはとても気持ちいい環境に身を置けますし、何より四季を強く感じられます。
また山菜は元々は北海道、東北や北陸などの雪に閉ざされる地域で保存食ばかりで冬を過ごし、山菜の苦味で毒素を抜いて春の目覚めを感じるために食べており、年中畑作のできる西の方ではほとんど食べられていませんでした。最近では九州などでも食べられるようになりましたね。
毒素を抜くための食だったのです。生きる為の知恵、さながら漢方や生薬の考え方にも似ていますし、実際に漢方に入る食材も多いのです。
今、自分たちが食べている野菜や果物の9割は太平洋戦争後や江戸時代などの南蛮貿易で海外から入ったものが非常に多く、他はここ数十年で人為的に品種改良されたものばかりです。梅や柿ですら約1000年位の歴史。
山菜ではたらの芽やふきのとう、こごめなど、促成栽培に順応するように品種改良されたものも僅かにありますが、ほとんどが原始の時代から時間の経過や気候の変化に合わせてナチュラルに変化した程度の、要するに人の手をかけず何千年も変わらないものが天然物の山菜です。
人間がまだ縄文人だった頃から食べているものももしかしたらあるかも知れませんね。シダ植物(わらび、こごめの原種)は特にそうかも。
採取し比較的すぐ食べる事の多い山菜は普通の葉物野菜よりさらに鮮度の落ちも大きい為、そういった意味での難しい面もあり、基本的にクール便での扱いになりますので送料は200円ほど高くなります。
ここまで読めば多少(!?)は山菜うんちくを言えると思います。山菜はひとつひとつの品種にさらに深い話が会ったりもしますので、ここら辺で。
なかなか厳しい昨今ではありますが、ぜひ天然物の山菜を食べてもらいたいです。
出品は頭をもうひとひねりするのでしばしお待ちを。お問い合わせはなんまぼでもどうぞ。
ハウスなどでの促成山菜はやっていません。
天然物の山菜は収穫とは言わず、採取と言います。それは縄文時代の頃からの狩猟や採取で暮らしていた頃からの感覚に近く、収穫というのは弥生時代以降の農耕文化が近いと思います。(自論)
自然の恵みをいただく天然物の山菜は収量のコントロールが非常に難しいこともあり、野菜などより割高です。味は促成栽培の山菜より苦味が強いことが多く、苦味の元のアクに慣れていない方はお腹をくだす人もいます。
今年はコロナの影に隠れていますが、100年に1度(新しい病原性ウイルスは被害の程度に差があるものの10年に1度)と言われるような異常な暖冬で、例年は2、3m当たり前の積雪の我が家ですら最大で50cmも積もりませんでした。97歳の祖母ですらこんな小雪は初めてだという程です。その影響はふきのとう、こごめで早くも大不作となっています。
今の所、露地栽培の行者にんにくは順調なので単品での注文がありがたいですが、他にもニワトコ、野カンゾウ、野アサツキ、カタクリ、ヨモギあたりが大丈夫です。
来週位から木の芽類がたらの芽から山葡萄の新芽、あけびの新芽、胡桃の新芽など珍しいのもあります。
数種類のセット販売の場合は内容お任せで2000円、3000円位で日にち指定なしであればありがたいです。
オススメの行者にんにくですが、古くは北海道のアイヌネギが東北で作られるようになった時に山伏文化が多い地域でもあり、行者にんにくと名付けられましたが、山伏、行者はニンニクなど栄養価の高すぎるものは肉と同じく修行中は食べませんが(笑)
ニラとニンニクのいいとこ取りな使い方ができますので、同じような料理は何でも大丈夫です。
ペペロンチーノに使う時は根元をまずニンニクのように火を通し、最後の仕上げの時に葉の所を使います。ぎょうざや鍋物などにニラの様にも使えます。
行者にんにくの醤油漬けや、くるみ和え、白和え、天ぷら、炒め物、キムチに入れたりと韓国料理や、イタリアンにも使えます。山菜の多くは韓国料理、イタリアンに合うんですよ。
しかし、行者にんにくは成長が非常に遅く、収穫サイズまで約7年かかります。その分、栄養価が高いことでも知られています。カタクリは採取に7年、群生するまで100年かかりますし、山菜の多くは1年で育つものはありません。
さらに山菜は標高1000m位だと雑草に負けず育ちますが採取地まで片道2、3時間歩く必要があります。我が家のような標高100m位だと採取地は近いですが、雑草との戦いです。
その手間はきれいに耕された畑とはまったく違います。
また天然物の山菜は耕すという概念がないので、不耕起栽培が当たり前です。農薬も天然物には絶対使いません。肥料は管理する人によっては鶏糞や化学肥料を使い収量を増やす方もいます、それも収益性の為なので一概に否定はできません。我が家では肥料は一切使いません。
食べチョクでは、自然栽培や農薬節約栽培、農薬化学肥料不使用などの項目がありますが、そもそも天然山菜の最低基準がMAXの自然栽培の所にあります。しかし採取地が非常に点在していたり、傾斜が急過ぎたり、住所が特定できない、そもそも農地登録が無いなどで、有機JASなどの認証を取得する場合はほぼありません。
意図的に自然栽培してる訳では無いので、そういう表記には違和感を感じます。
なかなか天然物の山菜というのが難しいのが少しは感じていただけましたでしょうか?
その代わり採取する為に山に入るのはとても気持ちいい環境に身を置けますし、何より四季を強く感じられます。
また山菜は元々は北海道、東北や北陸などの雪に閉ざされる地域で保存食ばかりで冬を過ごし、山菜の苦味で毒素を抜いて春の目覚めを感じるために食べており、年中畑作のできる西の方ではほとんど食べられていませんでした。最近では九州などでも食べられるようになりましたね。
毒素を抜くための食だったのです。生きる為の知恵、さながら漢方や生薬の考え方にも似ていますし、実際に漢方に入る食材も多いのです。
今、自分たちが食べている野菜や果物の9割は太平洋戦争後や江戸時代などの南蛮貿易で海外から入ったものが非常に多く、他はここ数十年で人為的に品種改良されたものばかりです。梅や柿ですら約1000年位の歴史。
山菜ではたらの芽やふきのとう、こごめなど、促成栽培に順応するように品種改良されたものも僅かにありますが、ほとんどが原始の時代から時間の経過や気候の変化に合わせてナチュラルに変化した程度の、要するに人の手をかけず何千年も変わらないものが天然物の山菜です。
人間がまだ縄文人だった頃から食べているものももしかしたらあるかも知れませんね。シダ植物(わらび、こごめの原種)は特にそうかも。
採取し比較的すぐ食べる事の多い山菜は普通の葉物野菜よりさらに鮮度の落ちも大きい為、そういった意味での難しい面もあり、基本的にクール便での扱いになりますので送料は200円ほど高くなります。
ここまで読めば多少(!?)は山菜うんちくを言えると思います。山菜はひとつひとつの品種にさらに深い話が会ったりもしますので、ここら辺で。
なかなか厳しい昨今ではありますが、ぜひ天然物の山菜を食べてもらいたいです。
出品は頭をもうひとひねりするのでしばしお待ちを。お問い合わせはなんまぼでもどうぞ。
この投稿をした生産者
山形県 鶴岡市