

北海道 夕張郡長沼町
ジョージ農園
江﨑 佑
名古屋出身で28歳のときに新規就農し、今年で16年目になります。ブロッコリー、スイートコーン、カボチャ、キャベツなどの露地野菜と、イチゴ、ハスカップ、ブルーベリー、カシス、カリンズ(レッドカラント、グロゼイユ)などのベリー類を栽培しています。
都会出身の農家として、「田舎の価値を都会に届ける」をミッションとして、田舎暮らしを楽しみながら農業をしています。ここ数年、バードウォッチングにはまっていて、農園に来る鳥たちにカメラを向けています。現在ジョージ農園では、59種類の野鳥の飛来を確認してます。シマエナガもよく見ます。
生産者のこだわり

美味しさの大前提① 旬
家庭菜園で野良生えしているイチゴやトマトを食べてみると、ものすごく美味しいことがありますが、それは自然任せで実がなった、つまり旬の果実なのです。露地で作るということは、基本的に旬のものを作ることになります。ジョージ農園は、ビニールハウスを使わない露地栽培を基本にしています(イチゴのみ、無加温雨よけハウス)。

美味しさの大前提② 適地適作
また、作物には適地というものがあり、土壌条件、気象条件が合わないと生育は良くなりません。ここ北海道の涼しい夏という恵まれた気象条件を最大限に活かした農業をしています。適地適作と旬、これを守るだけで、8割方味は決まり、技術は残り2割と思っています。

美味しさをこれからも維持していくために
土作りはどの農家もこだわりを持ってやっていると思います。ジョージ農園でもすべての畑を土壌分析し(40サンプル)、分析の結果を見て肥料の量を計算します。現代の農業では意外と施肥が過剰になっていることが多く、そこにさらに「こだわりの肥料」を入れて、栄養分がメタボな状態な事例をよく見ます。
ジョージ農園では、まずは人間で言う骨格づくりから。カルシウム、マグネシウム、カリウムを中心としたミネラルを毎年必要分補給します。また、ひまわりやえん麦などの緑肥を多く取り入れ、有機物の補給を行います。その上で品質に大きく影響する窒素、リン酸を、可能な限り少ない量で施用します。肥料は一度過多になると、なかなか土壌から抜けず、メタボな状態が続いてしまいます。たくさん採ろうとするとメタボになりがちなので、無理はせず健康な土壌を維持することを心がけています。それが、美味しいものを作り続けていく条件だと思っています。