私の人生にはいつも犬がいました。大きな転機の時には必ず縁のある子が現れます。良くも悪くも新たな期間が始まる時に現れ、その子が旅立つ時、大きな流れと共に期間が終わるのです。そして、また次の期間が始まる時、ふらっと現れるのです。

野良犬の子は賢い子が多く無駄吠えせず、よく番をしてくれました。そして良き友でした。中でも特別忘れられない友がいます。まだストーブの上にヤカンをかけていた3月上旬に現れました。窓の外に気配を感じて振り返ると彼がいました。とても不安な表情でこちらを覗いていました。明日を生きる不安が全身に表れているのが見てとれました。

彼はとぎれとぎれ家に来てはドッグフードを食べ、再び近所を徘徊しては追い出される日々を繰り返していました。そんなある雨の日、彼が家の軒下で雨宿りしているのに気づき、古い絨毯を敷いてやるとホッとしてくつろぎはじめ、そのまま寝落ちしました。後日、彼は再び現れ、私の家族になる強い意志表示をしました。それから5年後、ある日私が仕事から帰宅すると彼は冷たくなっていました。

その写真は旅立つ2ヶ月ほど前に撮った写真ですがこの時、彼はすでに悟っていました。目を見ればどこが見えているのか分かる人には分かってもらえると思います。そして自分の役目を全うし満足した表情を浮かべています。彼は一切文句を言わない子でした。ものすごく辛抱強い子でいつも私の帰りを待っていました。

私は人生で後悔と言うことを知らない人間ですが、唯一、彼に対しては後悔という言葉があります。。。何があったのかはここでは語ることはありませんが、彼との深い友情は今でも胸の奥に大切にしまっています。

その後、ネット上で主任が現れるのですが、あり得ないほど強い結びつきがあって仕事が手につかず、最後に私が折れて迎えることになりました(笑)

主任は私がいなくても独りで留守番できるように育てていますが、今回はお友達がいっぱいいるところへ預ける予定です。カニンヘンの血が入っているので人が好きで好奇心旺盛です。おてんばなのですが、小さい頃は吠えることを知らずものすごく静かでした(笑)今でもむだ吠えはしません。明るい子なので私にはちょうどよく夜中でも豆電球💡がついているような存在です☆