八頭船岡農場の投稿一覧

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2024年1月1日に発生した能登半島地震は、深刻な被害をもたらしました。
静かな半島を襲った大地震は幾多の尊い人命を奪い、生活を奪い
計り知れない甚大な被害をもたらしました。

被災者の皆様の心痛をお察し申し上げ、寄り添いながら
温かいお食事やゆっくりと休息し
学ぶ場や働く場を提供することが早急であると願われ
復興に向けた取り組みが急がれることを祈念するばかりです。

困難な時にこそ、支援の手を差し伸べることが重要です。
鳥取県の中山間地域よりも厳しい農業・農村環境にありますが
地震後の復興には、さまざまな困難が予想されます。
同じ農民として、心を痛めているところです。
高齢化が進む珠洲市の農山村において、高齢者や農家との交流を通じて
少しでも助けになればと考えています。

能登半島震災支援百姓隊総勢10名で
地元の方々に資材や道具の貸出の協力を経て
3月19日の朝6時に出発し、石川県珠洲市に向かいました。
私どもの農場で栽培した白ねぎ1000本
キャベツ100玉、鳥取産牛のレトルトカレー200個、豚汁の準備
モチ米は70キロ、きな粉の他に小豆を炊いてぜんざいを準備いたしました。

鳥取県八頭町を出発してから11時間。到着した被災地で
実際の状況を目の当たりにするとその深刻さが一層明らかになります。
金沢に到着し、七尾市、穴水町、能登町、そして珠洲市へ。
のと里山海道は急ピッチで復旧が進んでいますが、崩壊も激しく
復旧した片道一車線でアップダウンが激しい状況でした。

珠洲市正院地区に入ると情景が一変し、半数の家屋が完全に倒壊しており
後で聞くと、その通りは全壊だそうです。
正院小学校を経由して、ご紹介していただいた農家さんに到着しました。
20日は5時半に起床し、餅つきの準備をしながら
避難場所の正院小学校へと向かいました。
現在は仮設住宅が建設中ですが、小学校の中にも
約70人の方々が一時避難中です。
地元のおばちゃん方々のご協力を得ながら
70キロ以上の30数臼の餅と豚肉6キロの豚汁を力を合わせて作りました。

地震、特に大規模な地震はどこにでも起こりうる可能性があります。
自分自身や家族、そして地域全体として
厳しい状況を受け止め、被災地の再建のために助け合い
再生に向けて行動する必要があります。

能登半島地域は、日本海側の山間や中山間地域に位置し
鳥取県と同様に農村地域です。
厳しい自然環境に育まれた地域や故郷です
村や地域農業を支えてきた努力は
まるで自分事のようで他人事ではありません。
友人や親類、そして隣近所、田畑、家畜、山林、道路が
一瞬で壊れ去った衝撃は計り知れません。
しかし、厳しい自然環境の中で形成された地域や故郷です。
どんなに困難でも、農家の精神で、先祖から受け継いできた
地域や生活文化をなんとか再生・復興していただきたいと
心より願っています。
そして、その再生に向けた取り組みは
これからの日本の農村や山村地域の再生の指針になります。

20日午後3時、再度訪問するお約束をして
百姓隊の任務を遂行して撤退しました。

この度は、珠洲市正院地区における能登半島地震支援のため
受け入れていただいた農家の皆様に心から感謝申し上げます。
ご厚意に感謝の気持ちを表すと共に、お力添えいただき
心より感謝しております。
今後も被災地支援や地域社会への貢献を続けてまいります。

農事組合法人 八頭船岡農場 鎌谷一也
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白ねぎの無農薬栽培に挑戦してから4年目を迎え
今年は前年比で大幅に拡大。
昨年の無農薬栽培30aから一気に150aへと拡大し
白ねぎ慣行栽培260aの内、120aを無農薬に転換という
大胆な挑戦を行いました。

当農場は有機栽培を積極的に進め
安全でおいしい白ねぎを提供することを使命とし
地元農地の有効活用や農山村アルバイトとして
学生のアルバイト場提供など、様々な目標に今年度も取り組んでいます。

ところが、広範な取組面積と8月の台風、9月まで続いた猛暑により
今年の栽培は非常に困難なものとなりました。
白ねぎは最低気温が22度まで下がらないと
活動せず休眠状態に入ります。
通常なら9月に涼しくなり成長が始まるはずが
今年は10月になってからでした。
休眠状態の間に雑草が伸び
白ねぎは日陰の中で草に勝てず
小さくなってしまいます。
地元大学の学生さんとともに
毎日炎天下の中で草取りに励みました。
しかしそれが白ねぎの根を傷つけ
病気が発生してしまい農薬を使用しないため
雑草の駆除や病気の予防ができない中、非常に苦労しました。

「頑張れよ、頑張れよ」という声とともに
メタン発酵消化液(有機JAS認定の資材)を
7回も与え生き延びた今年の白ねぎ。
歩留まりは満足できない結果となりましたが
その苦労の末、私たちの農地で栽培された
美味しい農薬・化学肥料不使用の
白ねぎを提供できることに心から誇りを感じています。

手前味噌ではありますが、
豊かな風土と真摯な農業愛が育む絶品の白ねぎです。
多くの皆様に、私たちの白ねぎのおいしさを
一度ご堪能いただきたいと願っております。
心よりお待ちしております。

農事組合法人 八頭船岡農場 鎌谷一也
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八頭船岡農場での小麦栽培が4年目を迎え
風味豊かで手触りがまるで絹のような滑らかさを持つ
「絹ごしの生小麦粉」として販売しております。
しかしながら、認知度の定着や知名度獲得においては
まだまだスタート地点を踏み出したばかりだという現実があります。
そのため、熟練の手打ちうどん職人とパティシエのお二人に
八頭町産小麦粉を使用いただき、皆様にも味わっていただくことを
目的といたしまして”地元の恵みを味わう手打ちうどん祭”を
7月1日と2日で2日間に渡り開催しました。

数ある小麦粉を使った料理の中で
なぜうどんにしたかと申しますと日本の特定の地域では
水田の田植えが終わり、小麦の収穫が終了した時期に
手打ちうどんを味わうという習慣があるそうです。
手打ちうどんは、シンプルな材料から作られますが
熟練の技術が必要です。
そのため、農作業がひと段落したこの時期に
手打ちうどんを楽しむことで、農家の方々への
尊敬と労働への感謝の気持ちを表すこともできるそうです。
そういったストーリーも含めて今回の企画をさせて頂きました。

「農林61号」という品種を用いたうどんは
ぷっくりと弾力のある食感と、深みのある茶色が特徴的です。
また、八頭町で生産される小麦粉はタンパク質の含有量が比較的低いため、
10年以上の経験を持つ職人も製作過程で
苦労を強いられておりました。( ;∀;)
熟成させる時間も長く、踏んで時間をおいての繰り返し。
うどんの仕込みにこんな時間と労力がかかるとは知りませんでした!(;'∀')

2人の職人と香川県内の900軒のうどん屋を食べ歩いたお客様との
交流などを通じて、小麦粉の知識や私たちの小麦粉の
特性について深く理解する良い機会となりました。
職人の優れた技術によって作り上げられる手打ちうどんは、
まさに芸術品のようでした。
普段食べるタピオカ粉を使ったもちもちのうどんとは異なり
本来のうどんのコシの魅力を再確認しました。
出汁に関しては素晴らしく風味豊かで
一口食べると海の情景が浮かび上がるような出汁に
こだわっためんつゆの味わいに感動しました。\(^o^)/

地産地消の重要性を再認識し、八頭町の魅力を広めるために
今後も様々なイベントや取り組みを展開してまいります。
地元の農業を支える一助となることを願って
引き続き皆様の八頭町産小麦粉を買い求めをお願い申し上げます。
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この投稿をした生産者