11月19日、海苔の種付けから32日目。
新海苔できました。
今年最初の初摘みは『紫彩』。
初摘み初日がばら干し海苔なのは十数年ぶり。
今年の『紫彩』はいつもと漁場を変え干出も強化したからか、出来上がりが良くてロスが少なく、味は例年よりマイルドな感じになりました。
昨シーズンの『紫彩』の濃厚な旨みには敵いませんが、万人受けするようなクセの少ない味になったかと思います。
そして初摘み4日目。
今期の『藻紙』用の海苔ができました。
初摘みと言っても全ての漁場の海苔を収穫し終えるまで通常6日前後はかかります。
今期は高水温で育ったからか、しっかりした海苔。
甘さはあるものの、サクサクした食感、柔らかさに関しては正直昨シーズンの海苔には敵いません。
でも、毎年同じ海苔ができるわけでもなく、その年その時の天候や海況、諸条件、更には作り手の育て方の影響を受けて完成します。
言わば、そのタイミングの海苔の個性です。
毎年『藻紙』の名で販売する初摘みは、秋芽網(海苔の1期作目)の中で一番美味しかった日の海苔、次の冷凍網(海苔の2期作目)の中で一番美味しかった日の海苔の両方です。
本日乾燥した海苔は、しっかりした食感ながらも味が良かったので、今期の『藻紙』に選びました。
今期の『紫彩』は来年から販売開始、そして今期の『藻紙』は来月中旬以降から販売再開予定です。
高水温という厳しい環境下でしっかりと育ったそれぞれの個性の初摘み海苔、もうしばらくお待ちください。