いいじま農園

群馬県 高崎市

いいじま農園

創業:2018年04月
食べチョク登録:2022年01月

落花生と大豆については、農薬、化学肥料、動物由来の肥料、除草剤等、いっさい使用しないで栽培しています。
定年退職後に、親が残した畑で野菜づくりをしています。
安全安心で、野菜本来のおいしさを目指して落花生や大豆、大根やニンジンなどを栽培しています。
米については、まだ、農薬8割削減の段階ですが、化学肥料半減で、特別栽培米を育てています。

【農薬不使用や削減したわけ】
親から引き継いだ当初は、農薬は「農業にとってクスリ」だと思い、使用していました。
しかし、農薬を使用していた農家の人が体調を崩して入院したという話や、土の中にしみ込んた農薬は、その後、どうなるのかを考えたとき、ヨーロッパで使用禁止の農薬が、日本で使われているという記事を見たとき、農薬不使用で野菜を育てようという思いが強くなりました。
 しかし、野菜が食害にあったり、病気になって全滅してしまったりしたのでは、困ります。
 そこで、草の活用を考えました。多様な草が生えると、多様な微生物や昆虫などが住むようになり、害虫の天敵も増えていきます。また、病気になっても、広がることはありません。
 ですから、いいじま農園の畑には、草だけが生えている畝を野菜の畝と交互に作っています。

【化学肥料不使用や削減したわけ】
 化学肥料を使用して野菜を育てると、驚くほど成長が速いのです。とても不自然さを感じたのです。
 化学肥料そのものには毒性はありませんが、大量に畑に投与される石灰や化学肥料は、どこに行ってしまうのだろうか。
 このような思いから化学肥料を使用しないで野菜を育てる方法を文献等で調べてみると、土の中の微生物が、土の中にある養分を野菜が吸収できる形に変えてくれることがわかりました。
 さらに、野菜の葉や茎、未熟果などの残渣を畑に置いておくと、やがて、野菜が育つための栄養になることもわかりました。
このような経緯から、いいじま農園では、「化学肥料・動物由来肥料不使用、農薬不使用の野菜づくりを始めました。

【動物由来の肥料不使用や削減したわけ】
 牛や鶏などの動物を飼育する際、抗生物質などの薬剤や農薬使用のエサが使用されている場合が多いようです。
すぐに健康被害が出ることはないと思いますが、不安は残ります。
 ずっと食べ続けたときに不安になるからです。

 化学肥料も動物由来の肥料も不使用だと、やはり野菜等の成長は遅いです。まったく収穫できない野菜も多いです。
 でも、少しずつ収穫量が増えています。
 未来のために、がんばるいいじま農園です。

生産者のこだわり

生産者のこだわり

野菜栽培では、化学肥料、動物由来の肥料など、いっさい使用しません。

野菜が育つようにするために、次のことを大切にしています。

◎除草しないで、草が生える場所を野菜と野菜の間に確保しています。
 草の根からは滲出液が出されています。この滲出液には、炭水化物以外にもあらゆる栄養がまざっています。この滲出液を求めて細菌や菌類が集まってきます。
 細菌や菌類は、空気中の窒素を野菜が吸収しやすいような水溶性の形(アンモニウムイオンか硝酸塩)にします。
 収穫した後の茎や葉、未熟な野菜などの残渣も畑に戻します。土の中の微生物が死骸を窒素、リン、カリウムなどの主要な栄養素に分解し、根に運んでくれます。そして、翌年の野菜の栄養になります。
 また、このような生物が根の周りに集まると壁のようになり、病原体が侵入しにくくなります。野菜が病気になりにくくなるわけです。
 
◎トラクターで、深く耕すことはしません。
草や野菜残渣を栄養に変えてくれる土の中の生物や、野菜に栄養を与えてくれる微生物が増えるようにするためです。
※土の中の微生物は、肥料分が与えられない環境で、はじめて、土の中の窒素などを、野菜が、吸収できるように変えてくれます。しかし、トラクターの強い刃で深く耕すと、空気や水が通過しやすいすき間が壊され、野菜に栄養を与えてくれる微生物が住んでいる表土が破壊されてしまいます。
また、ミミズなどの生き物も粉々にされていまいます。

生産者のこだわり

野菜栽培では、農薬や除草剤も、いっさい使用しません。

 農薬を使わないと、虫に食べられたり、病気になったりしそうです。
実際、ある程度は被害を受けてしまいますが、次のような栽培で、最小限にしています。

◎昆虫や土の中の微生物を増やして、害虫被害や病気を防ぐ
 野菜に害を与える虫や微生物の天敵が増えるようにするために、様々な種類の草が生える場所を、野菜と野菜の間に確保しています。もちろん、除草剤も使いません。
 多様な草が生えていると、様々な種類の昆虫が住みつくようになります。野菜へ食害を与える昆虫の天敵も増えてきます。ある程度の食害はでますが、一定の被害てすみます。
 また、病気が出ても、畑全体に広がることはありません。これも、病原菌が増えると、それをエサとする微生物が増えるとともに、野菜自身が持っている自分の身を守る働きが機能しているようです。なお、このような働きも、農薬がまかれない自然の状態で機能するようです。

◎コンパニオンプランツの活用
キャベツに付く青虫は、サニーレタスの色と臭いを嫌って、野菜に近寄らないので、被害を最小限にできます。
コンパニオンプランツとは、害虫が嫌う臭いや色をもつ植物を、栽培したい野菜の隣で育てることによって、害虫を寄せ付けないようにする植物です。また、隣に植えておくと、病気になりにくい丈夫な野菜にすることができるコンパニオンプランツもあります。

生産者のこだわり

「本当のおいしさ」を求めて栽培しています。

◎化学肥料で育てた野菜は、短い時間で大きくなりますが、いいじま農園の野菜は、ゆっくり、じっくり育ちます。
 小粒ですが、土の中の栄養を長い時間をかけて、たっぷり吸収して育っていきます。

◎いいじま農園の落花生や大豆などは、収穫した野菜の種を翌年にまいて育てています。自家採種と言われています。化学肥料がない環境で、病害虫や厳しい気候変動にも耐えて、育った落花生や大豆が、翌年に種として畑に蒔かれます。
 ですから、年々、収穫量が増えていくはずなのです。
 化学肥料も動物由来の肥料も与えない「いいじま農園の土」でも育つことができた「がんばり屋さん」なのです。
 肥料を与えなくても、土の中の微生物や虫たちと協力し合って、育つことができるようになってきています。きっと、野菜本来のおいしさも、もっているはずです。

生産者のこだわり

農薬・化学肥料不使用での栽培方法を、畑で研究しています。畑の様子も紹介します。

農薬も肥料も使用しなくても、野菜が育つ栽培方法を実践的に研究しています。わかってきたことを説明します。

◎4、5年経って、落花生の収穫量が増えてきました。自家採種と「表土を大切にするために、深く耕さないこと」の成果だと思います。
◎大根は、同じ場所に連作しています。昨年は、大根らしいおいしさと甘さのあるミニ大根を、前年よりも多く収穫することができました。同じ場所に連作することで、大根が育ちやすい土になってきたものと思います。
○玉ねぎやねぎは、思うようには育ちません。小さなものが多かったです。自家採種していないために、発芽した後の成長が遅く、草に負けてしまうようです。

◎野菜は草より、土の中の養分を吸収する力が弱いため、除草を頻繁に行うことで、野菜が育ちます。

◎種まきのときに、石灰等を入れなくても、事前に肥料を入れなくても、多くの野菜は問題なく発芽します。

【畑のようす】
写真は、10月上旬の畑です。
 獣害対策として、落花生に網をかけています。
 昨年は、収穫がかなり少なくなってしまいました。
 動物に危害を加えない対策にしました。



詳細情報

経歴・沿革

2018年3月退職
2018年4月いいじま農園 開園
 兄から、父が専業農家として管理してきた田畑を引継ぎました。

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