ふる里卵のサルモネラ検査を実施しました
2021/08/15
 COCCO相木では定期的に卵のサルモネラ菌検査を実施しています。前回は卵を産み始めた冬期に行いましたが、今回はサルモネラ菌が増殖し始める7月中旬に行いました。
 各鶏舎からそれぞれ産卵数の5分の1程度を無作為に抽出し、それを鶏舎ごとにパックして長野県食品衛生協会に送付。鶏舎ごとにサルモネラ菌が検出されるか試験をしていただきました。試験としては、卵の外側を洗い出したものを試料液として検査する方法と、割卵して中味を試料液として検査する方法の2種類を行いました。3鶏舎あるので、3鶏舎×2種類の6検査となります。そしてすべての検査で陰性との判定が出ました。
 卵がサルモネラ菌に汚染される経路はon egg汚染とin egg汚染の二つです。on egg汚染は 鶏の消化管等に存在する菌が糞便と一緒に卵殻表面に付着する場合、in egg汚染は感染している鶏の卵巣や卵管が汚染され卵の形成過程で内部に取り込まれる場合です。
 今回の検査では採卵して一切拭き取りや洗浄等していない卵を使用しています。全量検査ではないのでこれでサルモネラ菌にまったく感染していなかったとは必ずしも言えませんが、感染していない可能性が極めて高いと言えると思います。
 COCCO相木のふる里卵は無洗卵です。これは卵の鮮度を保持し内部へのサルモネラ菌をはじめとする菌等の侵入を防ぐクチクラ層を残すためです。よく絞った布で汚れのみを落としています。気になる方はお召し上がりになる直前に洗って下さい。
 スーパー等で売られている一般の卵はGPセンター(鶏卵格付包装施設)で傷卵・血卵などが除かれた後、卵殻表面に付着した汚れを次亜塩素酸水溶液などで消毒・洗卵し紫外線でさらに殺菌した後に出荷されます。この処理がしっかりしているため日本の卵のサルモネラ菌の汚染率が0.003%程度と推定され、極めて低い割合となっています。
 ただ卵には無数の微細な穴が開いており、卵殻を守っているクチクラ層を洗い流してしまうと洗浄水が極微量だとは思いますが、卵の中に入ってしまいます。塩味の効いたゆで卵がありますが、これは長時間卵を食塩水に漬けることで食塩水が内部に入る特徴を利用したものです。
 洗浄液は食品の消毒にも使われる次亜塩素酸水溶液が使われているとはいえ、せっかくあるクチクラ層を洗い流してしまう必要性はないと考え、COCCO相木では無洗卵としています。

この投稿をした生産者

長野県 南佐久郡北相木村

COCCO相木

気になる投稿