

三重県 南牟婁郡御浜町
北東農園
黒潮香る紀伊半島の南、三重県熊野地方で温州みかんをはじめ、さまざまな柑橘を栽培しています。
小さなみかん産地の小さな農園ですが、その小さなを活かして美味しいみかん作りを目指しています。
毎日畑に立って、土に触れ、樹を見て、葉の立てる音を聴き、そしてみかんに尋ねます。
答えはいつもみかんが教えてくれます。
生産者のこだわり

こんな所で作っています。
日本でも有数の温暖な地域である三重県熊野地方は、日本で有数の雨の多い地域でもあります。
雨は植物を大きく育て、そしてみかんの味を損ねます。
また、一般にみかん畑といえば山の斜面の段々畑をイメージされると思いますが、北東農園は海沿いの平地にあり、元々海底だった土壌は水はけが良い反面、有機物の少ない痩せた土地です。
痩せた土は植物の生育を妨げますがみかんは美味しくなります。
そのような土地で美味しいみかんづくりを目指しています。

気候風土を活かしてみかんを作ります。
みかんの味は「甘味」「酸味」「旨味」のバランスで決まります。
美味しいみかんに必要なのは、有機物とそれを分解してミネラルやアミノ酸を作り出す微生物です。
北東農園のような痩せた土地は、この有機物とそれをエサにする土中微生物が不足しているのですが、堆肥などの有機物を大量に投入して人為的に環境を変えるようなことはしません。
常に観察を怠らず、土や葉から情報を受け取りながら、足りないものを最小限与えることで、みかんの持つパフォーマンスを最大限に引き出していきます。
気象の条件や樹の状態によって常に最良の方法を探っていきます。

特性に合わせた作り方をしています。
みかんには表年(豊作)と裏年(不作)を一年ごとに繰り返す「隔年結果」という性質があって、安定した経営のためには毎年同じ収穫量を確保する技術が要求されます。
しかしそれはみかんの味を損なうという側面があるため、北東農園ではあえて真逆の「隔年結実法」という手法を採っています。
一年間ゆっくりと樹を休ませて十分に栄養を蓄えます。そして翌年にはしっかりと着果させることでみかん本来の持つ美味しさを表現しています。

農薬や化学肥料の使用について。
北東農園はいわゆる「慣行栽培」という手法でみかん作りを行っています。
農薬や化学肥料成分については各地域や栽培品種によって規制されており、その範囲内での使用については安全性が証明されています。
そのことを踏まえ、永年作物であるみかんの木を守りながら美味しいみかんをお届けするため、有機栽培に農薬や化学肥料をプラスした栽培方法を採っています。