長野県 松本市
信州よこや農園
信州よこや農園は長野県松本市岡田地区にあります。
天気が良く、盆地特有の寒暖差もあるため果樹栽培に適した環境で、おいしい果物ができると言われています。
わたしたちは、この地でりんごを約2ヘクタール栽培しています。
また、自宅敷地内の蔵を改装したゲストハウスやりんごの木のオーナー制など、りんご園そのものを楽しんでもらえる取り組みにも挑戦中です。
生産者のこだわり
就農のきっかけ
よこや農園は妻の実家で代々続けてきた果樹園で、近年は妻の祖父が一人で続けていましたが、高齢のため、桃やリンゴの木も少しずつ伐って辞める方向でいました。
そのとき私は東京の電機メーカーでシステムエンジニアをしていましたが、家に帰る時間も遅く、仕事への楽しさも感じられない毎日でした。
そんな中子どもを授かり、改めて東京での暮らしや子育てに不安を感じ、りんご農家としての道を考え始めました。祖父からは「儲からないからやめたほうがいい」と言われ悩みましたが、妻から「おじいちゃんの桃とりんごはすごく美味しい!」という話を聞いていました。
長野で暮らすならりんご農家もいいかな、まずはやってみて考えよう、ということで、2016年に会社をやめ夫婦2人と子どもの3人で長野県に移住し、りんご農家としてやっていくことになりました。
農園のある場所
よこや農園は長野県の松本市にあります。
松本市のある長野県の中南信地域は、天気が良く、盆地特有の寒暖差もあるため果樹栽培に適した環境です。
その中で、よこや農園のある地域は、中山間部の斜面にある農地がほとんどです。傾斜地は作業性が悪く危険も伴いますが、日当たりや水はけが良く果樹栽培に適しています。
また、粘土質の土壌がりんごに適しており、甘さとすっぱさのバランスがよいと地元で親しまれている地域です。ただし、広い面積は確保できないので収穫量は少なく、知る人ぞ知るりんごの産地となっています。
地域の人が穏やかに生活するこの景色を守りたい
農業そのものへの想いもありますが、毎日畑への道を通るたびに、斜面にりんご畑が広がり、地域の人が穏やかに生活するこの景色を守りたいと感じることが多いです。
また、当園で働く方々は近所のママさん方が多く、作業の傍らでよく子どもたちが遊んでいます。現状は収益確保のため作業効率をあげる必要があり、除草剤や防除は通常通り行っていますが、除草剤を使わず農薬の量も減らしながら収益をあげていく方法がないか検討しています。

ぜひ遊びに来て
おいしいりんごを作るのはもちろんですが、農業がある生活を知ってもらいたいという思いで農家民宿やSNSでの発信も行っています。
また、りんご園そのものを楽しめる取り組みとして、りんごの木のオーナー制も始め、畑に来れる方は花摘みや摘果といった、りんごを育てるところから参加していただいています。
来年には、りんご園の近くに建設予定のファミリー向け複合施設にアップルパイの食べられるカフェをつくります。
松本市は観光地としても魅力的なところですので、りんごを食べて興味がありましたらぜひ遊びにも来てもらえればうれしいです。