

長野県 北安曇郡池田町
森の土•あづみ野ファーム
清水弘生
農業は環境(私たちの体の中も外も)を守るものでなくてはならないと考えます。自然環境診断マイスター(信州大学認定)や森林インストラクターの経験から、自然環境と農産物が互いを活かし合う関係の中にこそ本当の食べ物ができると確信して援農ファミリーと共に生産しています。
消費者の皆様には肥料や農薬を一切使わない当ファームの農作物を買っていただくことでSDGsに参加し、離れてはいてもこのファームを支えて応援してくださる援農ファミリーの一員になっていただいたものと考えます。よろしくお願い致します。
生産者のこだわり

田畑の土を森の土のように微生物をいっぱいにしてフカフカにしている
森の土•あづみ野ファームは森の土のように微生物の豊富なフカフカな土を原点としています。
まず、元々土の中にいる糸状菌(畑の微生物の代表)を増やします。そのために彼等の食べ物となる落ち葉、刈った雑草、籾殻とキノコ菌がもともとたくさんいるキノコ培地の残渣とを混ぜてキノコ菌が呼吸できる深さまでで土に和えて与えています。これがトリガーになりアミノ酸等の栄養を生み出すと思われる各種バクテリアと糸状菌が共生し微生物の生態系ができてきます。この生態系は光合成をする植物が作り出した糖(グルコース)を受け取り、共生関係を作ります。互いに活かし合うことで野菜は丈夫で美味しく育ってくれます。農薬や肥料を全く使わないことでこの共生がさらに培われます。

田圃でも秋起こしで、糸状菌(キノコ菌)に稲わらを分解してもらいフカフカの土に戻している
田の秋起こしにもキノコの残渣が活躍します。稲刈り後に残っていた稲わらをキノコ菌(糸状菌)が食べて完全に分解します。それで土が微生物の豊かな畑の様な土に一旦戻ります。春には微生物が蓄えた豊富な養分と、アルプスの雪解けの水が森の土を通り酸素とミネラル豊富な清流となり水田に溜まります。土の中の養分とミネラルを稲が吸収し美味しく育ちます。稲わらや稲株がないのでメタンガスなどが発生せずイトミミズの出す排泄物は微生物の宝庫となったりトロトロ層を形成したりするので水草もほとんどはえません。そしてイトミミズやミジンコを求めてドジョウや水生昆虫、クモなどの多様な生物が集まる水田になります。農薬を使わないからさらにたくさんの生き物が集まって、益虫が害虫の増加を抑え良いバランスを保っています。写真は春起こしで出てきたドジョウです。前画面の最初の雪山の写真は「爺が岳」でその名の由来は雪形が種まきをしている爺さんの形だと言われ、北安曇地方の農事の開始を告げてくれています。

この土とそこにできる農作物を愛してくださる援農ファミリー(人の輪)が森の土・あづみ野ファームを支えてくれている
県外から移住定住した方で、ふかふかの土で野菜やお米を一緒に育てたいと思って援農ファミリーになった方が10数名います。それぞれに仕事を持っていたり家の仕事をしていますが、タイミングの合う時にお手伝いに来てくれています。その様な方々が援農ファミリーとしてコミュニティを形成し、このファームを支えて盛り上げてくれています。お返しは野菜やお米です。
写真は紫米の手植えを終え援農ファミリーで有明山(安曇族の守り神)をバックにパチリ。
マルシェや出荷にプラスチック袋をできるだけ使わない。エコでサステイナブルを実践
マルシェでは量り売りが基本で、紙袋を使ったり、また泥付きのまま買っていただいたりしています。野菜は新聞紙で作った袋を、米袋も紙の製品を使ってできるだけノープラスチックを心がけています。無肥料の作物は通常の物より抗酸化力があるので長持ちしますが、早めに食べていただきたいと思います。
詳細情報
経歴・沿革
30数年教職に就いていました。その間、小学4年生の担任の時に生徒と一緒にの米作や野菜作りなどの学習を体験したことで農業に興味を持ちました。すぐに自分でも休耕地を借りて合鴨農法で米作りをし、さらに自然環境診断マイスター(信州大学認定)や森林インストラクターの学びを通じて自然と農業の本来の在り方を追究してきました。そして退職後自分の理想となる炭素循環農法と出会い、自然と人間が活かし合える農業の実践を始め、今日に至りました。
メディア実績
・2021年1月から安曇野FMにて毎月第3金曜日の夕方に30分ほど『森の土・あづみ野ファーム』の主催者として農業談義を継続しています。
・2018年の秋に仲間と安曇野市で始めた『エコサスマルシェ』が12月には松本市民タイムズにエコでサスティナブルな農園として紹介されました。また、2022年の9月に松本市で仲間と始めた『コージーマルシェ』(insta でcozy_marche) について信濃毎日新聞(MGプレス)や松本市民タイムスで紹介されました。また12月5日にはSBCラジオで「オーガニックで憩える」のコンセプトで運営されるマルシェとして紹介されました。