

宮城県 石巻市
田伝むし(でんでんむし)
『子供たちに安心して食べさせられるお米を作ろう。』
私たちはそんな思いから、1987年より土の力と太陽の恵み、稲の生命力を生かし、自然の営みに合わせた無農薬栽培に取り組んでいます。いつも生き物でにぎわい、微生物が働く生きた土で生まれる稲を、我が子のように見守りながら育てています。
希少性の高いお米「ササニシキ」を是非ご賞味ください。
生産者のこだわり
田伝むしのお米は農薬一切不使用です
田伝むしの栽培方法は自然な流れで農薬や化学肥料を使わないもの、自然の摂理に則って稲とその環境の力を引き出す方法、お米を食べた人が元気に健康的なることを意識したものになっています。
農薬と化学肥料を使わない栽培法に関しては、田伝むしの前身である木村農園の頃も合わせると28年間継続しています。
農薬を使わないので除草(草取り)が一番過酷な作業となります。
一日中田んぼの中にいて草取りをする日もあり、肉体的にも精神的にも大変な一方で、やり遂げた達成感、お米ができる喜び、収穫の秋を迎えたときの嬉しさ、そういったものを感じて仕事が出来ることは幸せなことです。
全品種の"0.5%” 希少な品種「ササニシキ」
農園がある宮城県石巻市のササニシキ生産量は日本一を誇ります。しかし、冷害が続いた昭和50年代後半以降、さらに平成に入って冷害や台風の被害により生産者が激減してしまい、今は市場にもあまり出回らない希少な品種となってしまいました。
田伝むしが栽培しているお米「ササニシキ」は全品種の0.5%、また有機JAS認定米全体の0.13%という非常に希少性の高いお米です。
ササニシキは、暑さや寒さ、そして病気に弱く手間のかかる品種と言われますが、肥料を多く必要としないという長所もあるお米です。あっさりした食感と程よい甘さ、主食でありながらおかずを引き立たせる存在、胃腸や体にやさしいなどの理由から「ササニシキなら胃もたれせず美味しく食べられる」と言うお客様もおり、作り続けていく意味があると思いました。
北川上の風土が育てた希少米 石巻ササニシキ
沖積平野を一級河川の新・旧北上川と鳴瀬川が流れる県内有数の穀倉地帯・石巻市。良質な「ひとめぼれ」「ササニシキ」の産地として知られ、特にササニシキは日本一の生産量を誇ります。
田伝むしの田んぼがある桃生・河南地域は農家の4割がササニシキを生産し続けてきたササニシキの里。海からの風と北上川の恩恵を受けた気候風土が栽培に適しています。
かつては西の横綱コシヒカリと並んで東の横綱と呼ばれたササニシキですが、一般に育て方が難しく、冷害が続いた昭和50年代後半以降、さらに平成に入って冷害や台風の被害により生産者が激減。
あっさりとほどよい甘みで冷めても美味しいササニシキは、特に寿司飯として人気ですが希少性の高い品種になりました。
石巻でササニシキが愛され続けてきたのは、三陸の海の幸が豊富な食卓との相性がいいことも理由かもしれません。
「田伝むし」の思い
私の両親が農薬や化学肥料を使わずにササニシキを作り始めたのは1987年。当時、当たり前に使っていた農薬が生態系を壊し、自然の循環を断ち切ることを知ったことがきっかけです。
草取りに苦労しながらも黄金色にかがやく稲穂に心から喜びを感じる。そんな両親を見て農業に夢を抱き、2005年に家業を継ぎました。
無農薬で育てるササニシキを生産・販売させていただいておりますが、ファンになってくれた方が、作業を手伝ってくれることがあります。みんなで楽しく作業すると田んぼも喜んでいるように思えてきます。
効率重視の時代ですが、それだけに人が手をかける米作りに価値があると思っています。自然の恩恵に感謝しながら、手間暇かけて土や稲の力を引き出す。
田んぼから教えられた大切なことをササニシキ作りを通して伝えていきたい。「田伝むし」の名前にはそんな思いが込められています。