
高知県 長岡郡本山町
牛が山を駆ける牧場
大島安美
私たちは「土佐あかうし」の生産農家です。「土佐あかうし」は和牛生産量の0.1%にすぎず、非常に希少な品種です。赤身とサシのバランスがよく、「赤身がうまい、幻の和牛」とも称されています。夫婦ともに非農家出身ですが2021年から牛の飼養をはじめ、「生産者が本当に美味しいと思うお肉をお客様に直接お届けしたい」との思いで食べチョクでの販売を始めました。
生産者のこだわり

サシではなく肉の旨味をお届けしたい
いま、和牛のお肉は「肉の旨味」よりも「脂のサシがいかに美しく入っているか」で評価されます。そのために、「脂のサシを美しく」するために「肉の旨味」を犠牲にする育成方法をとることが主流になってしまっています。
「お客様に本当に美味しいお肉をお届けしたい。」私たちはそういう思いから、「肉の旨味」を引き出す飼育方法で牛を育てています。

品種は 『赤身がうまい 幻の和牛「土佐あかうし」』
土佐あかうしの年間出荷量は約470頭。これは和牛生産量の0.1%しかありません。(平成30年度 高知県畜産振興課調べ)
土佐あかうしの美味しさは、赤身とサシのバランスの良さにあります。旨みを蓄えた赤身は、しっかりと28ヶ月齢程度まで肥育されることで、グルタミン酸やアラニンなど、旨みや甘みを感じるアミノ酸が豊富にあり、これは熟成させることで更に旨みが増します。特に甘みを感じるアミノ酸の総量は黒毛和種の2倍以上で、熟成により4倍にまで増加することが解っています。
一方、サシと言われる霜降りは、入りすぎずに適度な量であることからヘルシーであると同時に、そのサシの細かさや融点の低さから、キレがよく喉ごしの良いこの牛独特の風味を生み出します。(黒毛和種が25から33℃なのに対して土佐あかうしは26℃。平成22年高知県畜産振興課調べ。)
旨みとジューシーさを兼ね備えた土佐あかうしは、シンプルに塩で味わう焼肉・ステーキはもちろん、モモ肉の赤身の旨さを活かしたローストビーフも絶品です。程良い脂なので煮込んでもぱさつかず、フレンチやイタリアン向けの食材に、また、冷えてもべとつかない特性をいかして、和食分野の食材としても高く評価されているところです。