田植えシーズンの終わり
2019/06/28
今年の田植えシーズンも無事終わりました。

天候不順で寒暖差が激しく、雨天の日々が続きどうなることかと思いましたが、ようやく一休みとれほっとしました。

最近は夏日が続き、俄然田んぼの畔の雑草の勢いがすごいことに。

めしゆたかファームでは米沢牛を10頭飼育しており、畔の雑草は牛さんのご馳走なので、ある程度伸ばし一斉に刈り入れます。

今年は田植え機も新規に買い替え、近隣農家さんとシェアして使用。

もちろん費用負担もシェアです。多くの個人農家さんはそれぞれが独立した個人事業主で無駄にプライドが高く、どんなに小さな農家でも借金して全ての農機械を自前で揃える傾向が未だ強いです。

日本のお米農家の実態は、多額の借金で機械貧乏の方が多いのも事実です。それでいて自分で販売努力せず(というよりどうしていいかわからない)、販売を農協に頼っているので、利益も満足に得ることできず労働を提供している状況です。

自前で農業機械を持つ主な理由として、1)機械購入に対し補助金がでる、2)自分の好きな日時に作業可能、3)機械の自己所有に対する優越感が挙げられます。

めしゆたかファームでは飯豊町下椿地区の農家3家が集まり、田植え機、トラクター、コンバイン(収穫機)、その他農機具を共同で購入し、使用スケジュールを組み、各農家の経済負担を減らし、お米づくりを進めています。

一年に一度、わずか数日のみの使用の為に田植え機に400万円出費し、耐用年数も10年保つかどうか。丁寧に扱わないと、その間、部品交換などの修理で出費が数十万円、毎年のようにかさみます。

高額な機械で保守点検費用もかなりの出費です。

共同で保有する他の農家さんの都合で、時には日没後にライトをつけての作業もありますが、シェアすることによる経済的メリットは計り知れないです。

シェアという柔軟な思考がない個人農家さんは、どこも趣味の世界から抜け出せていないと思います。農業従事者の平均年齢が66.6才。お米農家の多くは兼業農家で高齢となった今は、年金をもらいながら毎年労働しお米を農協へ降ろし、機械にかかる借金を返し生活しているのが現状。このような状況なので農業所得はマイナスの農家も多いと思います。

飯豊町下椿地区でも、他の地域と変わらず70歳を超えた農家さんが多く、みなさん歳を全く感じさせず、軽やかに田植え機、巨大なトラクター、コンバインを乗りこなし、経験豊富なので力を入れず日々の作業を飄々とこなしていきます。

全くもってすごい!としか感想がないです。そして本当に美味しいお米を育て上げています。こんなに美味しいお米を全量農協へ卸すのはもったいない。

直販できる力があれば、地域生産者の方々も潤い、労働という作業から脱却でき、販売もできる経営者としての自覚が生まれ、より美味しい価値のあるこだわりのお米を作ろうとの意欲が湧いてくると信じてます。

柔軟な思考で農機具をシェアし、販売は直販することによってお客様と直に繋がる、この経営マインドこそが持続可能なお米農家のこれからのあり方だと私たちは信じており、事実、直販をやられている農家さんは経営者としての自覚に満ち溢れ、本当に活き活きしてます。

めしゆたかファームでは、私たちが作るお米だけでなく、下椿地区の農家さんが手塩にかけて育てたお米も販売させていただき、適正な利益を生産者へ還元し、みんなが笑顔で持続可能性な地域コミュニティを築き上げることに力を入れていきます。

めしゆたかファームでは、今年はつや姫、はえぬき、コシヒカリに加え、今では珍しいササニシキを育てています。

秋には美味しいお米が収穫できるよう力を入れて参りますので、よろしくお願い申しげます。

とりとめもなくなってしまいましたが、日本の農業は若手が参入しても楽しくしっかりとした利益を生みだすことができる可能性があると思ってます!!

この投稿をした生産者

山形県 西置賜郡飯豊町

めしゆたかファーム

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