

千葉県 匝瑳市
カトリケの農園
自家製の土着菌ぼかし肥料を使用し、できるだけ自家採種をして、わたしたちの土地の風土に合った野菜をつくるようにしています。
いきものが好きなので、害虫も益虫も含め、多様な生物が息づく田んぼ、畑づくりを目指しています。
生産者のこだわり
いきものがあふれる谷津田でのお米づくり
私たちの田んぼは谷津田といって、谷合にある小さな田んぼです。
昼と夜の寒暖差が大きいので、谷津田で採れるお米はおいしいと言われています。
さらに、すぐ隣に山があるので、昆虫、爬虫・両生類、鳥類など多様な生物が息づいていてます。
アカハライモリ、サワガニ、ホタル、ドジョウ、カエル、クモ、ヘビ…いろいろ。
田んぼを入って草とりをしたり、稲刈りの時などは、たくさんの生き物を観察できます。
その生態系を壊さず、より生物多様性のある田んぼになるような米づくりを目指しています。
除草は農薬を使わず、チェーン除草や除草機を使うことによって、水質や土質に影響が少ないように。
肥料は、田んぼから採れたワラや米ぬか、あと少量の鶏糞を。
そうしてできたお米は、収量は多くはありませんが、そのぶん味はとても良いです。

いちばん楽しい自家採種
農作業の中で、もっとも楽しいことのひとつは自家採種です。
種をまき、育ち、花が咲き、実がつき、種ができ、また種をまく。
当たり前のことですが、実は自分で種を採っている農家さんは、そんなに多くありません。
種採りは、野菜によってはとても面倒で、採算の合わない作業です。
今スーパーなどで売られている野菜の種は、F1種(違う品種同士が交配されてできた1代目の種)というものがほとんどです。
病気に強かったり収量が多いなどのメリットがありますが、これは種を採ってまいても、同じ野菜ができないのです。(メンデルの法則によるもの)
自家採種の魅力はたくさんあります。
私はにんじんやネギ、ほうれん草など、いつも食べている野菜がどんな花を咲かせ、どのように種を実らすのか、種採りをするまで知りませんでした。
自分で育てて、その野菜の一生を目の当たりにして、今まで見たことのない不思議な花、面白い形の種を観察できるのが、とても楽しいのです。
そうして、同じ土地で種採りを繰り返すうち、その野菜はその土地の風土になじみ、より強く、個性的な野菜になります。
年月を重ねて採り継いできた種はとても愛おしく、何にも代えられない財産です。
最近では、F1種から種を採種する試みもはじめています。
野菜セットには、すべての野菜のお品書きをつけています。
ふだんより、野菜が面白く、おいしく召し上がっていただけると思うので、ぜひお試しください!