7月に入ってから、ニンジンやゴボウの畑に太陽熱養生処理を行ってきました。なかなか晴れ間が続かず、もう少し温度を上げたかったのですが、今週半ば頃からぐずついた天気が続きそうなので、ニンジンとゴボウの種子を播いて雨を待つことにしました。
毎年の紹介になりますが、太陽熱養生処理は有機農業には欠かせない技術だと思います。この処理は、元肥を施用してから透明なビニルマルチを張って、適度な水分と温度を保ちながら20~30日程おくというやり方です。
地温は40~50℃にも上がり、放線菌・納豆菌・酵母菌などの有用な微生物を殖やすことで有害な微生物の勢力を抑え込むという効果があります。また、雑草の種子も温度が上がって死滅してしまいます。
微生物によって、アルコール発酵が土の中で行われ、それにより大量の二酸化炭素が放出されると、土中に間隙を作っていきます。この作用がマルチで覆われているため、土中深くへと広がっていき、固い耕盤も壊すことが出来るそうです。出来てきた隙間を基に、水溶性の炭水化物や微生物、土壌動物の働きによって、土の団粒構造が作られていきます。微生物たちの力を使って、畑を耕していきます。
この処理後、マルチをはがしたところにニンジンの種子を播いたり、キャベツなどの苗を定植したりしていきます。これから秋冬の葉菜類やキャベツ、白菜、大根などの畑にも太陽熱養生処理を行っていく予定です。
まずは、ニンジンやゴボウの畑に適度な雨が降って、ビシッと揃った発芽を期待したいと思います。